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利用シーンごとに異なるEVユーザーの充電方法

電気自動車(EV)を動かすエネルギーは、ガソリンの給油ではなく電気の充電です。もちろんガソリンスタンドのような場所で電気を充電する必要も出てきます。ガソリン車とEVは単にエネルギーの種類が違うだけではなく、「いつ充電するか」というニーズや「どんな時に充電できるか」という選択肢の数などが大きく異なります。電気自動車の充電は、その利用シーンにおいて「基礎充電」、「経理緒充電」、「目的地充電」の3つに分類されます。ここではそれぞれについて説明します。

基礎充電は導入コストが安い普通充電が中心

「基礎充電」とは自宅など、電気自動車(EV)が最も長時間停車する場所で行う充電をさします。自宅用の車なら自宅になりますし、事業用の車なら普段車を停めている駐車場が一般的です。
自宅の車庫の場合は、夜帰宅して充電を開始し、次にEVに乗る時までの間に充電を完了させます。一般的に最も長く駐車する場所で行われる充電ですので、急速に充電する必要はありませんから普通充電の機器が多いようで、自宅コンセントだったり、100V、200Vのコンセント充電に近いものになります。そのため充電施設自体の価格もさほど高価ではなく、簡単に導入できます。

経路充電で高出力の急速充電器で短時間充電

「経路充電」とは、目的地までの距離がEVの充電走行距離を超える長距離ドライブが必要な場合、その目的地に到着するまでの途中で、不足しそうな電力を充電する時に利用します。一般的に、高速道路のSA/PAや道の駅、コンビニエンスストア、自動車ディーラーなど、ドライブ途中に立ち寄りやすい場所に設置される充電設備です。
経路充電の場合、その用途からいち早く充電を済ませて出発したいですし、充電したい電気自動車が大量に集まるケースがありますので、30〜1時間程度で車載バッテリーを満充電することができる高出力の急速充電器が設置されることが多いようです。
経路充電中の待ち時間は、食事や休憩、買い物にあてるのが一般的ですが、充電出力が十分ではなかったり、営業時間が24時間ではないなど、いくつかの課題も存在します。電気自動車(EV)で長距離ドライブを行う際は、事前に充電計画を立て、食事や休憩、買い物の時間をうまく充電できるようするなど、ガソリン車でのドライブとはまた異なる工夫が必要です。

目的地充電はEVでのドライブや旅行に安心感を提供

「目的地充電」とは、滞在先の施設などでの駐車時間中に行う充電をさします。宿泊施設やショッピングモール、病院、観光地などが考えられます。
ドライブの目的地では、ある一定時間滞在するのが普通です。目的地充電は、まさにその滞在時間中に行う充電を意味します。目的地充電がなければ、ドライブ中の充電切れに対する不安が増加します。
ただ、目的地充電を上手に活用するとなるとかなり難しいのが事実です。例えば、宿泊施設の場合、事前に充電施設の有無を確認することはできます。しかしながら、充電施設の有無によってその施設に宿泊するかどうかを決めるケースは、非常に少ないと思われます。ただ、目的地充電ができれば、電気自動車での長距離ドライブに大きな安心感が加わりますから、これから目的地充電が可能になる施設がどんどん増えていくことを期待しましょう。

今後は、EVの普及に伴って充電施設もどんどん増えていくでしょう。将来的には、あらゆる宿泊施設や大型商業施設、大型駐車場などに電気自動車(EV)の充電設備の設置が必要になるでしょう。